国の原子力総合防災訓練の5キロ圏住民の主な広域避難ルート

 福井県は8月17日、関西電力大飯、高浜原発で行う国の原子力総合防災訓練を25、26日に実施すると発表した。過去最大規模となる県内1市4町の住民約1600人が県内外への広域避難訓練に参加し、約6700人が屋内退避などを行う。高浜町音海地区の住民を大型ヘリで輸送するなど、出動するヘリと船舶数を2016年の訓練より倍増させて複数の手段で、半島部の住民避難を実施する。

 近接する二つの原発を対象にした国の訓練は初めて。内閣官房や内閣府、原子力規制委員会、自衛隊などのほか、福井、滋賀、京都の3府県など計約190機関約4300人が参加する。

 訓練は25日午前8時、京都府北部を震源とした震度6弱の地震で大飯3号機が外部電源を喪失し、1次冷却水が漏えい。設備故障などで原子炉への全ての注水が不能となり冷却できなくなる事故が発生。高浜4号機は送電線事故で外部電源を喪失後、蒸気発生器への給水ができなくなることに加え、設備の故障で原子炉への注水が直ちにできなくなるとの想定で実施する。

 事故対応拠点「オフサイトセンター」は両原発の周辺に1カ所ずつあるが、訓練では事態の進展に応じて大飯原発の方に統合する。

 広域避難訓練は、参加人数を16年より倍増する。大飯、高浜の両原発からおおむね5キロ圏内(PAZ)と30キロ圏内(UPZ)の美浜町以西の嶺南市町の住民約1600人が参加。県外へは避難先となる兵庫県の市町数を2市から5市町に増やし、自家用車やバスで約660人が移動する。

 このほか、敦賀湾内に停泊する海上自衛隊の掃海母艦「ぶんご」に災害時医療拠点を設置して、半島部の負傷者を搬送し応急処置する訓練も行う。

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