(C)2017 / MIZAR FILMS / UGC IMAGES / FRANCE 2 CINEMA / LA CITE DE LA MUSIQUE - PHILHARMONIE DE PARIS

 音楽に触れる機会の少ない、貧困地区の子どもたちに無料で楽器を提供して、プロの音楽家が彼らにテクニックと音楽芸術の素晴らしさを教えるという、フランスのプロジェクト「デモス」を題材にしたヒューマンドラマ。パリ19区に暮らす子どもたちが、気難しいバイオリニストの指導のもと、パリ管弦楽団の本拠地として知られる「フィルハーモニー・ド・パリ」を目指して奮闘する姿を描きます。

 パリ19区というのは、観光客が避けるべきエリアと呼ばれている、パリで最も治安が悪いエリア。監督は、実際にそのエリアで子役のオーディションを行って、「デモス」と全く同じ軌跡を辿りながら、撮影を進めて行ったのだそう。作品の中で、先生がバイオリンの才能を見出すこととなる男の子も実際にオーディションでその素質を見出されたというのだから本当にすごい! 主人公の先生がため息をつくほど集中力がない感じも、どうやらリアルだったようです。

 だからこそ、子どもたちが猛特訓の末に奏でるバイオリンの音は、本当に美しくて涙が出ます。ギャング同士の抗争やドラッグ、アルコールの問題が常に身近にある彼らが、音楽を通して子どもらしさを取り返していく姿に心を打たれます。予告編を見ても大成功するのは目に見えていたし、果たして感動するのかしら?と思っていたけれど、ラストの高揚感は本当に観てよかった! って心から思える素晴らしさでした! ブラボー! ★★★★☆(森田真帆)

8月18日(土)から全国順次公開

監督:ラシド・ハミ

キャスト:カド・メラッド、サミール・ゲスミ、アルフレッド・ルネリー

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