集落沿いの山中約1.5キロを切り開き、電気柵を設置した女性3人=福井県勝山市

 山に電気柵を張ると、人が山に入るきっかけとなり、害獣に存在を示すことにつながる。山中は水田周辺より草が生えにくいため、維持管理の手間も「比べものにならないくらい楽になった」と3人は口をそろえる。

 3年目の今年は、農業・農村が持つ多面的機能を守る地域の共同活動を支援する国の交付金を活用し、協力住民へ報酬を支払うことにした。それにより協力を求めやすくなり、住民総出で活動する態勢を確立した。

 西光寺には他集落から視察が来るなど注目を集めている。同事務所の滝波正人主任は「山や農地はつながっており、1集落でやっても被害は完全にはなくせない。西光寺をモデルケースにして、広げていきたい」と話している。

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■音楽催し 若者盛り上がり撃退へ

 音楽で盛り上がってイノシシ撃退―。福井県越前町の若者グループが、人の気配と音で害獣の侵入を抑えようと、周辺に民家がない中山間地域の水田地帯の一角で音楽イベントを企画している。

 会場は同町の集落から1キロほど上った山あいの地域。就農6年目の井上高宏さん(33)=同町=が、地元住民から約3ヘクタールの水田の耕作を請け負っている。普段は人けが全くなく「まさにイノシシパラダイス」(井上さん)。ひどい年は3分の1が被害に遭った。水田周りに柵を設けたり、夜中に花火を鳴らしたりと対策を強化してはいるが、被害をなくすには至っていない。

 そこで新たな対策として、水田周辺でDJを招いた音楽イベントを行い、人を集めようと考えた。「マウントオブミュージック」と題し、同世代の友人ら十数人で実行委員会を結成。8月18日の本番を前に、7月下旬には、会場にターンテーブルや照明、発電機を持ち込んで、配置や配線を確認した。

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