木更津総合に敗れ引き揚げる敦賀気比ナイン=8月10日、甲子園

 【第100回全国高校野球選手権大会1回戦 木更津総合10―1敦賀気比】

 打てる雰囲気もいい当たりもあった。だが、つながりを欠いた。敦賀気比は自慢の打線が8安打1点止まり。主将の杉森圭輔は「やっとつかんだ甲子園だったけど、勝てなかった」と思わぬ大敗に涙が止まらなかった。

 「先手を取りたい」という東哲平監督の思いとは裏腹に相手先発野尻幸輝の速球をとらえ切れず、四回まで無安打。0―1の五回に杉森の二塁打などで2死一、三塁としたが、西川剣之介は左飛に倒れた。

 「野尻君は力を入れるところは入れ、抜くところは抜く。いい投球をされた」と指揮官。杉森は「球の切れも伸びもすごく、いい投手だった」と唇をかんだ。

 苦戦の中で存在感を示したのが阪口竜暉。福井大会チーム最多12打点を挙げた4番は六回に中前適時打で一矢報いると、八回は左越えに豪快な二塁打を放った。いずれも直球を「気持ちで打った」と主砲の意地を見せた。

 昨夏、昨秋、今春は県大会で8強止まり。「つなぐ」をテーマに打線が復活してつかんだ3年ぶりの聖地だったが、東監督は「甲子園経験者がいない代で雰囲気にのまれていた」と感じていた。

 阪口は「甲子園に来るだけでは駄目。勝ってもっと試合をしたかった」と後輩に思いを託した。数々の栄光は、敗戦をバネにつかんできた歴史がある。第100回大会で味わった屈辱を反発力に変え、敦賀気比の挑戦がまた始まる。

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