福井地震の被害と復興を対比させた写真などが収められたアルバムと、パネル化したパノラマの収録写真=8月9日、福井県福井市の県立歴史博物館

 70年前に発生した福井地震の被害と復興の様子を記録した写真アルバムが見つかり、新発見資料が多く収められていることが8月9日分かった。橋や道路、町並みなどの被災直後と再建後の写真を並べており、福井県立歴史博物館(福井市)の学芸員は「発生当時と復興後を対比させた珍しい資料。再建の状況が分かる貴重な記録だ」と指摘している。

 写真アルバムは震災当時、県秘書課長と県震災対策本部秘書係長を兼任していた故藤田善男さんが作成したとみられ、東京都内にある長男の道男さん宅に残されていた。今年6月に福井県立歴史博物館に提供され、類似資料との関連などを調べていた。

 アルバムのタイトルは「震水災復興写真集 福井県」。1948年6月28日の福井地震と1カ月後に起こった水害、その後の復興をとらえた写真112点を収録し、うち約80点はこれまで知られていないものだった。地名や被害状況のデータが手書きで添えられている。

 「住宅」「都市計画」「道路」「河川」「繊維産業」「教育文化」など11章に分類されている。「道路」の章では、被災間もない地割れの写真と舗装作業や復旧後の写真を並べている。九頭竜川に架かる九頭竜橋(舟橋)は、崩れ落ちた木製の橋と再建後の鉄筋コンクリートの橋、渡り初め式の写真を掲載。倒壊した家々と、再建後の町並みを対比したページもある。ほかに、3~6枚をつなげたパノラマ写真も収録されている。

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