新会社を立ち上げ若手バスガイドの育成に意欲を示す増田とし子さん(左)と松田多佳子さん=福井県福井市の永平寺観光福井営業所

 福井県内で若手バスガイドが減っていることに危機感を募らせたベテラン2人が、ガイドを育成する新会社を設立した。新卒者ら若い女性を正社員として雇い、一人前のガイドに教育し、バス会社の依頼に応じて紹介する考えだ。バス会社も育成協力金を支払うなど新会社の支援に乗り出した。社長の増田とし子さん(64)は「北陸新幹線延伸までに若手を育て、県内観光業界の活性化に貢献したい」と意気込んでいる。

 新会社は「プロデュースG.C.」(福井県福井市中野2丁目)。ガイド歴約40年の増田社長と約20年の松田多佳子取締役(40)が、資本金300万円で1日に設立した。

 永平寺観光(永平寺町)の角谷誠二専務によると、貸し切りバス事業の需要のうちガイド付きの依頼の割合は、以前は3~4割あったが近年は1割程度に減ったという。こうした動きに伴い県内のバス会社で正社員として勤務するガイドは減少が続き、新規採用も減って現役の年齢層が上がっている。

 増田さんはガイドの有料職業紹介を手掛ける「G.C.北陸観光バスガイド紹介所」も運営。24人が登録し、県内や石川県のバス会社の依頼に応じているが、登録者の年齢層は40~60代だ。

 「このままではガイドの高年齢化が進む一方」との危機感から、新会社を立ち上げた。まずは育成する若手社員の確保を図る。高校などに働き掛けて来春の新卒者を募集するほか、年度途中でも中途入社の希望者を受け付ける。

 入社後は増田さん、松田さんらが豊富な経験を生かして指導する。発声やマイクの使い方に始まり、観光地の知識や誘導の仕方など幅広く教育する。約1カ月で先輩について乗車できるようになり、約3年で一人前になるという。

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