約100年の歴史に幕を下ろすことになった福井シネマ=8月6日、福井県福井市順化1丁目

 77年には東宝、東映作品を上映する現在の「映画ビル」を開館し、東映パラス、みゆき座も入居。まだシネコン(複合型映画館)がなかった当時、同じ建物に複数系列のスクリーンを持つ形態は珍しかった。その後の改装で、92年に福井東映のシネマ1、福井東宝のシネマ2をオープン。97年に隣接地でシネマ3、4の新ビルを建設し、福井シネマの総称で親しまれてきた。

 加賀産業の加賀元(はじめ)社長(53)は、レンタルビデオ普及や郊外のシネコン台頭、ネット配信など映画業界を取り巻く環境の変化を挙げ「長い歴史のある映画興行をやめたくなかったが、時代の流れには逆らえず、事業転換を決断した」と説明。「古い映画館だったけれど、空襲や地震からも立ち上がり、県民の皆さまとともに歩んでこられたことに感謝したい」としている。

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