伝統工芸の若狭塗を文字盤に用いた腕時計を示す小泉伊久治社長

 福井県小浜市内で飲食店を2店舗展開している「やまと」(本社同市四谷町、小泉伊久治社長)が、伝統工芸の若狭塗を文字盤に用いた腕時計の企画・販売に乗り出した。同市内の若狭塗職人と東京の老舗時計メーカーの連携による商品化を実現した小泉社長(50)は「日本の伝統工芸を身に着ける新たな市場を開拓し、小浜を発信したい」と意気込んでいる。福井新聞社などによるクラウドファンディングサービス「ミラカナ」の嶺南第1号として資金を募っている。

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 異業種交流で時計製造の老舗トキテック(本社東京)の経営者と接点がある小泉社長は伝統工芸と腕時計のコラボの提案を受け、地域活性化の起爆剤にしたいと決意。約3年前から構想を練り、市内の二つの若狭塗専門業者の協力をこぎ着けた。

 若狭塗職人が手がける文字盤には、アワビの貝殻を研ぎ出す「青貝模様」、卵の殻などの「卵殻模様」、松葉やヒバの葉などを使った「起模様」の3種類を採用した。いずれも歴史ある若狭塗の高級感を生かし「職人技なので模様はすべて異なり、世界で一つのオリジナル腕時計になる」(小泉社長)という。

 時計針の動きを妨げずに若狭塗のデザインを生かすことなど、構想段階から工夫を重ねたという小泉社長は「“食”だけでなく小浜が誇る伝統工芸を発信するとともに、地元に利益が循環する仕組みを構築して地域貢献したい」と話し、これを機に事業の多角化を図る方針だ。

 文字盤の模様3種類のほか、フレームはゴールドとシルバーの2色、馬革のバンドも3色から選べる。一般販売価格は税込み5万円。ミラカナでの目標支援額は20万円で一口3万5千円または5万円。期間は9月18日まで。支援者には金額に応じた商品が1個リターン(返礼)される。

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