女児が溺れた福井市東郷小学校のプール=8月1日、福井県福井市栃泉町

 人が溺れるときの様子について、子どもの水の事故に詳しい佐久医療センター(長野県佐久市)の小児科医坂本昌彦さん(41)は「静かに沈んでいく」と指摘する。バシャバシャと暴れたり声を上げたりするイメージとは異なっており、「正しいサインを認識して事故防止につなげてほしい」と呼び掛けている。

 福井市教委によると、8月1日の事故当時、女児が沈んでいるのを発見したのは近くで泳いでいた兄だった。プールサイドなどから6人の監視員が目を配っていたが、気付けなかった。市教委はその理由を「バタバタと暴れる様子が見られず、溺れる兆候がなかったため」と説明している。

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 坂本医師によると、水中で滑ったりバランスを崩したりして溺れかけたとき、人は呼吸をしようとするのに精いっぱいで「手を振ったり声を上げたりして助けを求めることはありえない」。その上で、プールや海で子どもを遊ばせる場合は「先入観を捨ててほしい。溺れていることに気づけなければ、助けるという行動に移せない」と強調した。

 また「大人はしばらくもがいて耐えるが、子どもが沈むのは早い」とし、水の事故を未然に防ぐため「子どもが静かなときにこそ小まめに声を掛けることが大切」と訴えた。

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