訴状を提出後、記者会見する嶋田富士男さん(左から2番目)と弁護士=14日、福井市内

 福井県若狭町上中中の新任教諭だった嶋田友生さん=当時(27)=が2014年に長時間過重労働で精神疾患を発症し自殺したのは、校長が安全配慮義務を怠ったためとして、嶋田さんの父・富士男さん(56)=同県美浜町=が県と若狭町を相手に、慰謝料など約1億100万円の損害賠償を求め14日、福井地裁に提訴した。提訴後、富士男さんが福井市内で記者会見し、「長時間労働が自殺の要因だったというのは明確になったが、それだけではなかったのではないか。裁判の中で他の要因が明らかになることを願っている」と訴えた。

 富士男さんは「新任教諭の指導担当者の指導方法が適切だったのか、校長ら管理職が十分なフォローをしていたのかが親として気になる」と述べた。

 原告の代理人弁護士は「嶋田さんのような新採用には、どんな職種であっても使用者側は配慮すべきだ」と指摘。嶋田さんのケースのように過度の負担が掛かれば、同様の事案が再発してしまうとし「県内の新人教諭の指導方法や初任者研修制度の在り方も考え直さないといけないのではないか」とした。

 富士男さんは「先生を目指している若い人たちが、しっかりと夢を持ちながら活躍できる場になってほしい。子どもたちにも夢を伝えられるような仕事になってほしい」と話した。

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