嶋田友生さん

 福井県若狭町上中中の新任教諭だった嶋田友生(ともお)さん=当時(27)=が2014年に長時間過重労働で精神疾患を発症し自殺したのは、校長が安全配慮義務を怠ったためとして、嶋田さんの父親が県と若狭町を相手に、慰謝料など約1億100万円の損害賠償を求め14日、福井地裁に提訴した。

 訴状などによると、嶋田さんは4年間の臨時職員を経て14年4月、新採用で同校に赴任。1年生の学級担任や野球部の副顧問を務めていた。過重労働により6月にうつ病など精神疾患を発症したとみられ、10月に車内で練炭自殺した。発症前の4〜6月は月128〜161時間の時間外勤務があった。勤務していた記録がないのは、月2〜3日だった。

 訴状では、生徒指導や保護者対応、上司からの厳しい指導などによる、強い心理的負荷が嶋田さんにあったにもかかわらず、校長が業務量の軽減や新任教諭への配慮を怠ったなどとしている。県は県教委の設置主体で校長の費用負担者。県教委は校長の任用権者。若狭町は同校の設置者。

 地方公務員災害補償基金県支部(支部長・西川一誠知事)は昨年9月、遺族の公務災害認定申請に対し、長時間労働による精神疾患が自殺の原因だとして、公務災害と認定した。

 県教委は「これまでも長時間勤務の縮減を進めているが、今回の訴状はまだ届いておらずコメントできない」、若狭町教委は「今後訴状の内容を見て誠意をもって対応したい」とコメントした。

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