予防接種前に診察を受ける子ども。福井県内では中学3年までの医療費の窓口負担が2018年度から軽減される=福井県済生会病院

 子育て支援の一環で福井県と県内市町が行っている子どもの医療費助成制度について、県は2018年度から医療機関での窓口負担を直接軽減する「窓口給付方式」にする。保険診療が対象で、通院医療費の窓口での支払いは、未就学児が無料、小学1年から中学3年までは1医療機関当たり原則月額500円の定額になる。

 13日に発表された県の17年度当初予算案に関連の電算システム改修費として約2760万円が盛り込まれた。

 現在は、医療機関を受診した際に保護者が窓口で自己負担分を全額支払い、後で助成分が指定口座に振り込まれる「償還払い方式」で行われている。窓口給付方式への変更により、保護者の実質的な負担は変わらないが、子どもの急病などで手元の現金が少なくても受診できるようになる。

 県医師会と県歯科医師会、県薬剤師会は「窓口の支払いが要らない方法に変更することで、スムーズな受診が可能になり、関係機関の事務手続きの大幅な簡素化にもつながる」として改善を求める請願を14年度の2月県議会に合同で提出し、採択されている。

 一方、窓口負担を直接減免すると受診が増えて医療費の増大につながるなどとして、政府は窓口給付方式で助成している自治体に対し、国民健康保険の補助金を減額している。県はこれまで方式変更に慎重だったが、政府が少子化対策の一環で18年度から未就学児分に限り補助金の減額措置を廃止すると決めたことなどから、見直しを決めた。

 小学1年以上の窓口給付に対する減額措置は続く見込みで、県が市町の減額分を負担する方針。子ども家庭課は「情勢の変化や県内の要望を踏まえた対応。医療費の負担を軽減し、県内での子育てを後押しする」としている。

 子どもの医療費は本来、未就学児が2割、就学後は3割の自己負担が必要になる。県内では未就学児が無料、小学1〜3年は通院で1医療機関当たり月額500円、入院は日額500円(1カ月8日間が上限)になるよう県と市町が2分の1ずつ助成している。さらに全市町が独自に上乗せし、中3まで助成対象にしている。また、坂井市と永平寺、南越前、美浜、若狭、おおい、高浜町は定額分も助成し、完全に無料化している。

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