若者の自殺予防に向け、アルメリアの会が作成した小冊子とポスター=11日、福井市の県生活学習館

 自ら死を選ぶ若者を減らそうと、福井県内の自死遺族でつくるアルメリアの会が、高校生向けの小冊子を作成した。「つらいときは誰かに話して」。そんなメッセージを心和むイラストで伝えている。県内の公立、私立各校を通じて、2月中に全生徒に配布される予定。

 国の統計によると、2015年の自殺者のうち、19歳以下が2・3%、20〜29歳が9・8%を占める。割合は増加傾向で15〜29歳の死因で最も多い。

 アルメリアの会の梅林厚子会長は「春に進学や就職で県外に出た若者が、家族や友人と離れて孤立して自死するケースもある」と話す。

 小冊子は計8ページで、かばんや財布などに入れていつも持ち運べるように8センチ四方のサイズで作り、目立つ黄色を基調にしている。「たったひとつのかけがえのない命」「ひとりじゃない」「生きるってうれしいですよ」といったメッセージを、ウサギのキャラクターを使い漫画風に紹介している。

 イラストは、広告デザインの経験がある福井県大野市在住の30代女性が描いた。女性は「男女を問わず、気軽に見てもらえるように考えた」と話す。

 11日に福井市の県生活学習館で発送準備を行い、アルメリアの会の会員が、1クラスごとに配れるよう40部ずつ袋に入れ、学校単位で仕分けした。

 梅林会長は「身体や勉強、いじめ、SNS(会員制交流サイト)のトラブルなど悩みはさまざま。誰かに話すことで解決につながる場合もある」と強調する。卒業シーズンを控え、「県外で1人暮らしを始めると、環境に慣れるのに時間がかかり、ストレスも大きい。悩みやつらさを1人で抱え込まずに、小冊子を見て、古里には家族や友人がいることを思い出してほしい」と呼び掛けた。

 小冊子は2万4300部作成した。学校などに掲示できるA2判のポスターもある。問い合わせはアルメリアの会=電話090(9448)4668。

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