臨時に設けられた雪捨て場に雪を持ち込む住民=11日午後3時55分ごろ、福井県小浜市川崎3丁目

 かいてもかいても降り積もる雪に見舞われた福井県小浜市内。歩道や駐車場には、腰の高さにまで雪が積もり、10日夕から11日にかけ、車の出し入れなどのため複数回の雪かきに追われた市民からは、「きりがない」「早くやんでほしい」といった悲鳴が聞かれた。

 市内の除雪された道路も数時間で、再び除雪が必要になるほど雪が積もり、動けなくなった車をドライバー同士で協力して押す光景もあちこちでみられた。11日は一日中、多くの市民が家族総出で雪かきに追われた。

 「きょう休日だったのが救い」と話すのは同市神田の保育士の女性。10日夕は勤め先の若狭町で車を出すために除雪して帰途に就いたものの、自宅近くの駐車場で車を止めるためにまた除雪。11日午前も駐車場の除雪に追われ「昨夕から3回目の雪かき。日曜日も除雪しないと月曜日に出勤できない」とうんざりした表情を見せた。

 道路幅が狭い旧市街地では、軽トラックに雪を積み込み、市が開設した臨時雪捨て場へ何度も向かう市民の姿もあった。自宅前の雪かきに汗を流していた男性=同市鹿島=は「この辺りは若い男手が少なくて大変」。普段の土曜なら車で出社しなければならなかったという同市男山の会社経営者の男性(51)は「かいてもかいてもきりがない。祝日でよかった」とこぼした。

 商業者は自宅と店舗の雪かきに追われた。コインランドリーを経営する女性は午前4時ごろから自宅前の雪をかいた後、同8時ごろから店舗前の除雪を始めた。子どもの行事が中止になったという従業員と一緒にスコップを握り「早くやんでほしい」と恨めしげに空を見上げた。

 大雪は、嶺南の観光にも影響を与えた。小浜市内の複数のホテルでは、積雪状況の問い合わせに追われ、個人客や、団体の食事客などのキャンセルが複数あった。一方、車で帰られなくなったため延泊する客もいたという。若狭町の熊川宿にも観光客の姿はなく、岡本宏一区長は「朝に除雪車が通ったけれどすぐにどっさり積もってしまった。客足もぱったりだし早くやんでほしい」と疲れた様子で話していた。

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