えちぜん鉄道は十三日、取締役会を福井市の同社で開き、北陸新幹線の県内延伸をにらんで福井県と福井市が検討に着手した、三国芦原線のLRT(次世代型路面電車システム)化構想の協議を進めることを承認した。近く社内にプロジェクトチームを発足。事業化に向けた課題の洗い出しへ、国や県、沿線市町、関係機関との協議の場を求めていくことも確認した。

 取締役会には、見奈美徹社長や沿線市町の坂川優福井市長、山岸正裕勝山市長、松本文雄永平寺町長らが出席。協議は非公開で行われた。

 閉会後、会見した見奈美社長は「課題を一つずつクリアしながら、LRT化を進めていくことで合意した。高齢化社会や地球温暖化、まちづくりを見据えると、LRTが大きなインパクトをもたらすのは事実」と説明。一方で「LRT化によってお客さまの安全性と利便性、快適性が損なわれてはいけないし、経営面でも長期的にプラスにつなげなければならない」と述べた。

 具体的な検討課題としては、財源問題のほか▽福井鉄道福武線への乗り入れで共有する停留場の拡幅・改善▽高頻度運行に伴う定時性の確保▽福井口—田原町間のLRV(次世代型超低床車両)によるシャトル便運行▽三国芦原線と勝山永平寺線をまたぐスムーズな移動▽車両基地の構造変更—などを挙げた。

 見奈美社長は「単にLRVを導入するだけではなく、LRTを交通システムとして機能させる必要がある。課題は山積しているが、えち鉄だけでは解決できない。関係者が集まり、協議する場が必要」と述べた。