日野川河川敷の湿地帯づくりに向け、動植物の調査結果が説明された専門家会合=9日、福井市の国土交通省福井河川国道事務所

 福井市の日野川改修に合わせ、河川敷にさまざまな生き物を育む湿地帯づくりを進める国土交通省福井河川国道事務所は9日、福井市の同事務所で専門家会合を開き、改修箇所周辺の動植物の調査結果を説明した。福井県のレッドデータブック(RDB)で県域絶滅危惧1類に指定されている多年草タコノアシが確認され、同事務所は移植して保全する方針を示した。

 タコノアシは、環境省のレッドリストでも準絶滅危惧種になっている。かつては県内各地の河川敷や湿地で見られたが、河川の氾濫が減るなどして生息域が急速に狭まり、現在は日野川、足羽川流域の一部で確認されている。

 同事務所によると、福井市竹生町から片粕町にかけての掘削区間で2016年6月に行った調査で、タコノアシ16株が見つかった。専門家の意見を踏まえ、全ての株をポットに移して同区間の工事に着手した。現在は福井県立大で保管しており、工事が終わって周辺の植物の生息が回復した段階で移植する予定。

 調査では、タコノアシや県域絶滅危惧1類に指定されている多年草ノダイオウなど計25種の重要種が見つかった。今後も継続的に調査し、影響を確認する。

関連記事