開放中止を知らせる紙が張られた坂井市高椋小のプール=7月30日、福井県坂井市

 猛烈な暑さが続く中、福井県内各地の小学校で夏休みのプール開放を中止する動きが相次いでいる。水中やプールサイドの温度が高く、行き帰りの間にも熱中症の危険があるためで、学校側や保護者は「子どもの安全が第一なのでやむを得ない」としている。

 坂井市高椋小では7月30日、プール入り口に開放中止を知らせる紙が張られ、子どもたちでにぎわうはずの水際に人影がなかった。24~30日までの平日で、開放できたのは初日のみで時間も約1時間短縮した。

 同校は環境省の熱中症予防情報サイトを毎朝確認している。子どもと監視に当たる教員や保護者の安全、プールへの行き帰り時の熱中症の可能性を考慮した上で中止するかどうかを判断。緊急メールで保護者へ午前9時ごろまでに連絡しているという。

 同市春江小からこれまで中止メールが3回届いたという母親(46)は「子どもが楽しみにしていて残念だが、愛知県で校外学習から戻った男児が亡くなったこともある。子どもの安全を守ることは何より大事」と、一定の理解を示した。同市加戸小も30日、プール開放を中止した。

 越前市街地にある国高小も、夏休みに入り開放は2日間にとどまっている。学校側は「熱中症の危険性が高い日の中止はやむを得ない。子どもたちにはかわいそうだが、やはり安全が第一。今年は特別」としている。

 敦賀市粟野南小は、30日の中止を29日夕に決めた。高谷敦志校長は「高温で中止するのは今までに記憶がない。泳いでいると子どもは水分を取っていると勘違いしてしまい、熱中症の危険がある」と警鐘を鳴らす。

 永平寺町でも30日、最高気温が37度に達すると予想されたため、今シーズン初めて町内全7小学校で開放を中止した。気温が34度以上になると「コンクリートの熱などで水が温められ35度以上になる恐れがあり、熱中症の危険性が高まる」との判断からだ。あわら市や鯖江市でも同日、中止した学校があった。

 環境省の熱中症に関するマニュアルによると「水中でも発汗や脱水がある。学校などのプールサイドはコンクリートのところが多く、日よけもないので高温となる」とし、注意を呼び掛けている。

 大野市では、温まった水に冷水を足して水温を下げたり、テントを設置して日陰を作ったりと熱中症対策を行っている。ある教諭は「学校に来るまでの道のりで何かあったら大変。それも考えて判断しなくては」と行き帰りの危険性も心配していた。

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