福井県内の特殊詐欺被害状況

 2016年の1年間に、福井県警が把握した振り込め詐欺などの特殊詐欺による被害は、額、件数ともに11年以降でワースト2位だったことが分かった。件数は前年より5件減ったものの53件と依然として多く、県警や金融機関の対策で水際で防いだ事例が増えている一方で、手口や金銭受け取り方法が多様化し“いたちごっこ”が続いている。

 被害総額は前年比490万円増の約2億5774万円。うち被害額、件数とも最も多かったのは「架空請求詐欺」で22件(前年比3件減)の1億6707万9千円(同3450万4千円増)。主な手口としてはアダルトサイト利用料などが多かった。

 息子や孫などの親族や、警察官などをかたる「オレオレ詐欺」は17件(増減なし)で4523万円(同55万2千円増)。役所の職員を名乗り、医療費や税金の還付があるともちかける「還付金等詐欺」は9件(同3件増)の593万3千円(同192万3千円増)だった。

 架空会社の社債の取引を装うなどの「金融商品取引等名目」詐欺は2件(同4件減)ながら3560万円(同2260万円減)と、1件あたりの被害額が大きかった。

 被害金の受け取り手段としては直接受け取りにくる「手交型」が19件(同8件増)と目立つ。振り込みも23件(同4件減)と依然として多かった。

 被害者は、65歳以上の高齢者が53件中44人で83・0%を占めた。

 福井県警は高齢者被害防止策として、警察官が寸劇や紙芝居などを交えて具体的な手口を紹介するなどの「出前講座」を計291回実施し、1万2274人が受講した。また、約1500世帯を自宅訪問し防犯指導した。

 福井県警生活安全企画課は「孫や息子を心配する気持ちを利用し、不審な電話を不審に感じさせないようさまざまなパターンで電話してくる。顔の見えない電話のやりとりでお金の話を持ちかけられたら疑うという気持ちを持って対応してほしい」と話している。

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