調整運転中の関西電力美浜原発3号機(加圧水型軽水炉、出力八二・六万キロワット)は七日、国から最終検査の終了証が交付され、営業運転を再開した。二○○四年八月に十一人が死傷した蒸気噴出事故から二年半、国内原発史上最悪の惨事を起こした同3号機は一つの区切りを迎えた。

 関電は他プラントの定検計画や夏場の電力供給を考慮し、四月上旬に次回定期検査に入る予定で、運転期間は二カ月程度となる。今後、事故で凍結していた高浜原発でのプルサーマル計画再開に向け、具体的な検討を開始する方針。

 六日に始まった最終検査は、経済産業省原子力安全・保安院の検査官五人が担当。七日午前から原子炉周辺やタービンのデータに異常がないことを確認した。県と美浜町の職員三人も立ち入り調査した。

 数値に問題はなく、午後三時に同発電所構内の事務所で、保安院の根井寿規・原子力発電検査課長が、関電の森本浩志原子力事業本部長に終了証を交付した。森本本部長は「安全運転を積み重ね、信頼を回復させるよう努力したい」と決意を述べた。

 美浜3号機は、○四年八月九日にタービン建屋で二次冷却水の配管が破裂。高温高圧の蒸気が噴出し、定期検査の準備作業をしていた協力会社の社員五人が死亡、六人が負傷した。

 関電は、二次系配管管理の強化や原子力事業本部の美浜町移転など、二十九項目の再発防止対策を実施。県は昨年五月に運転再開を了承した。

 関電は、九月下旬から試験運転を行い、再び原子炉を停止するなど慎重にプラントの健全性を確認。「遺族から一定の理解を得られた」として、先月十日に原子炉を起動。同十一日から調整運転を続けていた。

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