北陸電力が30日発表した2017年3月期の連結業績予想で、純損益が10億円の赤字(前期は128億円の黒字)になる見通しとなった。赤字になれば12年3月期以来5年ぶり。高経年化している高圧配電設備や火力発電所の修繕費がかさんでいるのに加え、金利低下により退職給付費用が増加。渇水で水力発電量が減少したことも響いた。

 福井県繊協ビル(福井市)で佐々木輝明・執行役員福井支店長が記者会見し、通期の損益面の予想について「これまで未定としていたが、昨年後半からの燃料価格の上昇などを踏まえると大変厳しい状況。最大限の収支改善を見込んで算定した」と説明した。

 富山市で会見した金井豊社長は「志賀原発(石川県)が止まっているため(業績が)外部要因に左右されやすい。再稼働が必要だ」と訴えた。

 厳しい経営環境を踏まえ、同日の取締役会で役員報酬の減額幅の拡大を決めた。12年4月以降、年間報酬額の20%程度を減額しているが、2月から会長と社長は40%程度、社内取締役は平均で30%程度に拡大する。

 通期の連結業績予想で、売上高は前回予想から50億円上方修正し5450億円とした。経常利益は20億円の黒字を見込んだ。期末配当予想は1株当たり10円(前期比15円減)とした。通期の個別業績予想では、経常損益が30億円の赤字、純損益が20億円の赤字になると見通した。

 16年4〜12月期連結決算も発表し、純損益は渇水準備金を5億円取り崩したものの4億円の赤字(前年同期は137億円の黒字)に落ち込んだ。売上高は前年同期比71億円減の3906億円。小売り販売電力量が冷房や産業用機械の需要が伸びて同2・1%増となる一方、卸電力販売収入や燃料費調整額が減少した。経常利益は同248億円減の13億円。燃料調達費が前年同期より減ったものの、修繕費や退職給付費用が大きく増加し、出水率が平年比93・8%と渇水だったことによる水力発電量の減少も響いた。

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