がん治療と仕事の両立を支援する相談窓口=20日、福井市の福井県済生会病院

 がんの治療と仕事の両立を支援しようと、福井県済生会病院(福井市)は20日、福井産業保健総合支援センター(同)の出張相談窓口を県内の医療機関で初めて院内に設けた。同センターの両立支援促進員を務める社会保険労務士が、仕事を続けるための制度や健康保険、傷病手当金の手続きを専門的にアドバイスした。

 国立がん研究センターの集計によると、国内のがん患者の3割余りを20〜64歳が占めている。がんで離職したり、仕事を理由に治療をやめたりする人もいるが、実際には放射線や抗がん剤などで働きながら通院治療できる場合が少なくない。

 この日、窓口に相談に訪れた契約社員の40代女性は乳がんで休職中という。「職場から退職勧告を受けていて、契約が更新できるか不安。経済的な支援もあると分かり、生きる希望をもらった。病院で専門家から幅広い話を聞けて負担にもならない」と安心した様子だった。

 対応した両立支援促進員の河合安子さんは「相談者や企業によって雇用形態はさまざま。状況に応じて利用できる制度を紹介し、勤務先の担当部署との話し合いも手助けしたい」と話していた。

 同センターは相談窓口を県内の他のがん診療連携拠点病院にも広げる考え。県済生会病院では4月から月1回程度設ける方針。相談は無料。問い合わせは同病院がん相談支援センター=電話0776(28)1212。

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