指定暴力団神戸山口組系の暴力団正木組(敦賀市)の事務所などに昨年2月、銃弾が撃ち込まれた事件で、銃刀法違反(発射、加重所持)の罪に問われた大阪市、指定暴力団山口組系中西組の傘下組員山本敏行被告(39)の判決公判が18日、福井地裁で開かれ、入子光臣裁判長は懲役6年6月(求刑懲役8年)を言い渡した。判決では、中西組幹部で傘下組織組長の福井市文京6丁目、無職野坂利文被告(50)=同罪(発射、加重所持)で起訴済み=の共謀を認定した。

 判決理由で入子裁判長は「あらかじめ拳銃を発射する事務所を選定し、拳銃を準備するなど計画性が認められる」と指摘。「飲食店や一般住宅が密集する繁華街の路上で5発も発射し、うち3発は事務所の窓ガラスを貫通しており、一歩間違えれば暴力団(正木組)組員や周辺住民の生命・身体に重大な危害を及ぼしかねず危険性が高かった」とした。

 争点となっていた野坂被告との共謀については、遅くとも事件3日前には、山本被告が銃撃することについて互いに意思を通わせ、野坂被告が別の組関係者を介して山本被告に拳銃を渡すなど協力していたと認定。「実行した被告人のみならず、野坂被告も犯罪を一緒にやったと評価するにふさわしい寄与・役割をした」とした。

 判決によると、山本被告は野坂被告と共謀し、昨年2月23日、正木組事務所近くの路上で、事務所などに向けて拳銃5発を発射、拳銃1丁と実弾10発を所持した。

 判決後、山本被告と接見した弁護人によると「本人は共謀が認められた点に不服がある」という。控訴するかどうかは「今後検討する」と述べた。福井地検の相馬博之次席検事は「コメントすることはない」とした。

 福井地裁は今月12日の初公判同様、厳重な警戒態勢を敷き、傍聴席の前に透明の防弾パネル(高さ約2メートル)を設置。入り口では傍聴人に対して所持品検査や金属探知機による検査を行った。

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