木造住宅耐震改修の県補助件数2017

 家屋倒壊で多くの犠牲者を出した阪神大震災では、震度6強程度の地震でも倒壊しないよう、建築基準法が大きく改正された新耐震基準で1981年以降に建てられた家屋は被害が少なかったといわれている。福井県内では東日本大震災に加え、昨年4月の熊本地震で耐震化に注目が集まり、本年度は家屋の耐震診断の申し込みが前年度のほぼ2倍に増えている。ただ、耐震改修に対する補助制度はあるものの、実際の工事は伸び悩んでいるのが実情だ。

 福井県のまとめによると、県内で本年度、耐震診断の申し込みがあった旧基準の木造住宅は昨年12月末時点で175戸。前年度の年間申込数(89戸)のほぼ2倍だ。熊本地震で耐震に注目が集まったことと、自己負担が1万円で済む手軽さが要因とみられる。

 ところが国と福井県、県内市町による耐震改修の補助を受けたケースは昨年12月末時点で25戸にとどまる。補助制度は2008年度にスタートしたが、過去最低だった前年度の27戸とほとんど変わらないペースだ。県建築住宅課によると、改修には200万円程度が必要とされ、補助金は最大80万円(工事費の23%以内)となっているものの、着工に踏み切れないケースが多いという。

 福井県は新耐震基準を満たす住宅の割合(耐震化率)を90%にする目標を立てているが、15年度末での耐震化率は74%。個人資産の形成につながるため、補助割合の上積みも難しい。

 こうした状況を打開するため福井県は昨秋から、診断を実施し補強プランを作成した人に改修を促す案内文を送付したり、実際の改修工事現場の見学会を開いたりしている。同課の担当者は「一つ一つの事業を積み重ね、耐震化を促していきたい」と話している。

 耐震改修工事に関しては、部分改修でも最大30万円(工事費の23%以内)の補助がある。各補助金は各市町の建築担当部署が窓口になっている。

関連記事
あわせて読みたい