道州制について議論した十八日の全国知事会で西川知事は、国と地方の関係のあり方の議論や行政改革など、先に取り組む課題があるとして「導入を前提にした議論を行うべきではない」と反対する立場から約十分間、主張を展開した。

 西川知事は全体の六番目で発言。「国と地方の関係の歴史を考えると(道州制の)枠組みから議論に入るのは危険」と述べた上で、道州制の前にやるべきこととして▽省庁再編や国の出先機関の廃止など効率的な行政による公務員削減▽人口集中による大都市問題の解決—などを挙げた。

 また、同会の憲法問題特別委員長の立場から「(憲法で)地方分権、住民自治の位置づけをはっきりした上で、道州制の議論をするべき」と提起。州都をどこに置くかなどの観点で議論が進めば「日本全体の均衡あるまちづくりや地域づくりの点で解決にならない」と懸念を示した。

 市町村合併による新市町はまだ不安定で、県と市町村の落ち着いた自治関係をつくること、住民や議会の姿勢を十分に確認した上での議論が必要とし「住民にとっても運命にかかわる問題。軽々しく制度設計してはいけない」とくぎを刺した。

 異なる地域事情を背景に各知事間の温度差は大きく、山田啓二京都府知事は「道州制を導入しても、その中で一極集中が進む」と指摘。昨年十二月の世論調査で道州制反対が62%だったことの背景に「平成の大合併に対する不満や道州制のメリットが見えないことがある」との声が福島や岐阜、島根県から上がった。

 知事会としての基本的な考え方はまとまったものの、本県と同じ近畿ブロック知事会議の井戸敏三兵庫県知事は会合後「西川知事の指摘は、道州制の具体的な検討課題として生きている」と話し、これからの議論で知事間の温度差を埋めていくとの考えを示した。