競技歴1年余りながらやり投げで五輪を目指す増田悠悟さん=7月24日、東京都八王子市の中央大多摩キャンパス陸上競技場

 福井県福井市出身の元バレーボール選手で、大学から陸上競技のやり投げを始めた増田悠悟さん(20)=中央大2年=が、五輪出場を目指し8月から欧州遠征に旅立つ。世界トップクラスの選手たちを肌で感じたいと、強豪国フィンランドで、筋力トレーニングや投てき技術練習をともにする考えだ。来年からは練習拠点を欧州に置く予定で「オリンピックに出るだけでなく、オリンピックで勝てる選手になりたい」と意気込んでいる。

 増田さんは2004年アテネ五輪で柔道野村忠宏選手が成し遂げた3連覇の偉業を目にした6歳のときから「オリンピックに出たい」と思い続けてきた。バレーボールで五輪を目指し、福井大附属中時代には県選抜メンバーでJOCジュニア五輪杯に出場。福井工大福井高では主将としてインターハイや全日本高校選手権(春の高校バレー)で活躍した。

 ただ、バレーボールでユース日本代表などに選出されず「自分の身長(180センチ)やポテンシャルでは五輪出場は現実的ではない」と断念。中央大進学後の昨年4月、やり投げに転向した。

 助走や投げるための脚力、身体のバネを生かしたやり投げは「バレーの経験が生かせている」と話す。自己ベストは66メートル95で、年内に日本選手権参加標準記録をクリアする74メートル50を狙う。東京五輪の20年までにはオリンピック標準記録84メートルを目指している。

 8月から約1カ月間のフィンランド遠征で「最先端の技術、知識を取り入れ、海外で戦える世界基準の基礎を身につけたい」とする。さらに来年から欧州に拠点を移し競技を続ける足がかりにする予定。東京五輪を目指しつつ、24年パリ、28年ロサンゼルスも視野に入れる。福井陸協の木原靖之(やすし)専務理事は「肩をよく使う競技のバレーボール選手はポテンシャルはある。やり投げは技術種目なので大学からでも上を目指せる。期待している」と話している。

 増田さんは今回の欧州遠征の費用の一部について、クラウドファンディングによる支援を募っている。リターン(返礼)には海外の練習や選手との交流のリポートなど。趣旨に賛同し寄付するにはCFサイト「READY FOR(レディーフォー)」内で「増田悠悟」と検索する。

 ■やり投げ記録 日本陸連によると日本記録は1984年ロサンゼルス五輪、88年ソウル五輪に出場した溝口和洋氏が89年に樹立した87メートル60。現役選手では2016年リオ五輪代表で、今年6月の日本選手権で5連覇した新井涼平(27)=スズキ浜松AC=が自己ベスト86メートル83(14年)をマークしている。

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