えちぜん鉄道三国芦原線の新駅「まつもと町屋駅」。住宅地で新たな利用客を掘り起こしている=福井市町屋2丁目

 福井市中心部の住宅地に、2015年9月末に開設されたえちぜん鉄道三国芦原線の新駅「まつもと町屋駅」=町屋2丁目=の利用が順調に推移している。同社のまとめによると、徒歩圏に駅ができたことで、これまで電車にあまり乗らなかったお年寄りたちの需要を掘り起こし、16年4月からの上半期は約3万1千人が乗降。16年度の年間目標6万人を達成できる見込みとなっている。

 まつもと町屋駅は、えち鉄三国芦原線の「日華化学前」(福井市)、「八ツ島」(同)に次ぐ3番目の新駅として15年9月27日に開業。福井口—西別院(約1・6キロ)の間に位置し、福井口駅から1キロほどの場所にある。近くには県営住宅町屋団地がある。

 16年9月末まで1年間の乗降者数は計5万4810人。駅開設から半年間は計2万3941人で毎月3千〜4千人台で推移した。16年4月からの半年間はさらに増えて計3万869人。毎月4千〜5千人台で、このうち5月は5901人と6千人に迫った。

 同社によると、まつもと町屋駅が開業した後の1年間に福井口駅で乗った利用者は約2500人増え、西別院駅は約4700人減った。両駅で差し引き約2200人減ったが、まつもと町屋駅から乗車した利用者は約2万7千人だったため「約2万4800人が純増分」と分析している。

 乗降者の内訳は、通勤・通学定期以外の利用が約8割を占めている。車を運転できないお年寄りや主婦らがJR福井駅周辺にショッピングなどに出掛けたり、沿線の医療機関に通院したりするのに利用するケースが多いようだ。

 車の運転免許を持っていない森茂さん(83)はその一人。西別院駅までは自宅から歩いて12、13分掛かるが、まつもと町屋駅なら5分ほどという。週に2、3回、えち鉄でJR福井駅周辺に出掛け、桜木図書館での読書や本屋巡りなどを楽しんでいる。「家から近いので、雨や雪の日はとてもありがたい。駅ができて本当に助かっています」と笑顔だった。

 豊北景一社長は「さらに多くのお客さまに生活の足として気軽に利用していただき、リピーターになっていただけるよう、お客さま目線でさらなるサービス向上を追求していきたい」と話している。

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