福井市水切町の稲荷神社に、明治初めごろまで樹齢1000年ともいわれる老い松があった。松の一部を取って火を付けると、夜泣きしていた赤ん坊がすぐに泣きやんだといわれる。この話が次々に伝わり、松の枝は全部取り尽くされ、枯れてしまったという。地区の人々は、松の木で十一面観音を彫って神社にまつり、夜泣松(よなきまつ)の霊木跡として今に語り継いでいる。