システム障害を伝える張り紙=7月25日午前11時25分ごろ、福井県坂井市役所

 福井県内9市町の「総合行政情報システム」の障害は、発生から4日目となる7月25日も復旧せず、証明書発行や相談業務、職員の事務作業の一部ができない状態が続いた。あわら市、坂井市、永平寺町などでつくる福井坂井地区広域市町村圏事務組合によると、復旧の時期は未定。専門家は「3、4日も住民サービスが滞るのは、かなり異常な事態」と指摘している。

 「介護認定支援システム」が使えなくなっている小浜市、若狭、おおい、高浜町が入る若狭広域行政事務組合は、要介護度を決める審査会を8月1日に開く予定だが「このまま長期化すれば審査会が開けなくなる」としている。

 システム障害は、9市町が共通して使うサーバーの通信障害が原因。坂井市、あわら市、永平寺町、おおい町では転出・転入手続きや今月21日以降の一部の証明書の発行などができない状態が続いた。

 サーバー管理会社の福井システムズ(本社坂井市)によると、これまでに新たなソフトをダウンロードしたが改善せず、元のソフトに戻しても通信障害は解消しなかった。同社は「サーバー本体とソフトの相性がよくない可能性がある」としているが、原因は特定できていない。

 福井坂井地区広域市町村圏事務組合によると、このシステムは昨年10~12月に短時間の通信障害が5回発生。今回の更新はそうした障害の解消を目指した作業だった。ただ、これまでは更新の際に業者からスケジュール案が示されたが、今回は知らされていなかったという。同組合は「事前に連絡があれば、万一の際の影響を最小限に食い止めるため、3連休などに行うよう指示できた可能性もある」とし、損害賠償の請求も視野に入れている。

 兵庫県神戸市の行政システムの業者選定に携わっている流通科学大(同市)の福井誠教授(経営情報学)は「住民生活に直結している行政は高いレベルでシステムを運用する能力、体制が必要。システム停止時のバックアップは想定されているはずであり、それができなかったことは重大な問題」と指摘している。

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