新生児医療の発達を背景に、たん吸引や胃に直接栄養を送る「経管栄養」など、医療的ケアが必要な子どもは増加傾向にある。文部科学省によると、公立特別支援学校では2006年度の5901人から15年度は8143人(福井県73人)になった。

 全国の公立小中学校には839人(15年度)が通っているが、福井県は都道府県で唯一ゼロ(同年度)。石川県は8人、富山県は2人だった。福井県教委は「保護者の意向を踏まえて対応しており、特別支援学校を希望しているということだろう」と話す。

 一方、大阪府は公立小中に通う児童生徒が146人(東京都は40人)に上り、配置されている看護師は130人(同6人)と、都道府県の中でも圧倒的に多い。

 同府は2006年度、小中学校に看護師を配置する市町村に経費のおおむね半額を補助する事業をスタート。大阪市では、研修を受けることでたん吸引などの医療的ケアを認める国の制度を活用し、15年度までに96人の教員を認定した。16年度も60人以上が研修を受けるなど、児童生徒の公立小中への受け入れを積極的に行っている。

 16年4月に障害者差別解消法が施行されたのを踏まえ、文部科学省は16年度、これまで特別支援学校を対象としていた看護師配置補助について、小中学校を追加。予算額も15年度の2億3500万円から7億円に引き上げ、医療的ケアを必要とする児童生徒の教育の充実を図っている。

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