船上からもちをまき、豊漁と海の安全を祈願する正月の伝統行事「舟祝(ふないわい)」が二日朝、福井市白浜町の白浜漁港で行われた。漁師たちがまいたもちを、集まった住民たちが激しく奪い合った。

 約四百年前から続くとされる伝統行事。もちをまき餌、集まった住民を魚に見立て、たくさんの人が激しく奪い合うと豊漁になるとされる。今年はこの時期としては穏やかな天候となり、同漁港に地区内外から約百人が詰め掛けた。

 出漁する十三隻に各船主がもちを供え、酒をまくなどして豊漁と安全を祈った後、もちまきを開始。待ちかまえた住民らに、小さなもちや直径五十センチ近くある大鏡もちなどを、船上から次々放り投げた。

 もちを拾った人には幸福が訪れるという言い伝えがあり、お年寄りから若い女性までが、もみくちゃになってもちに群がった。中には地べたに転がって奪い合う女性や、もちが当たって泣き出す子どもの姿も。漁師たちは「天気がよく、大勢の人が来てにぎやかやった。今年は大漁や」と笑顔で話し合っていた。