北陸新幹線全線開業後の東京までの最短移動時間

 北陸新幹線敦賀以西ルートが昨年末、小浜・京都に決まり、次の照準は2031年春の北海道新幹線札幌開業より早い新大阪までの完成に定まった。全線開業後、福井県内五つの新幹線駅で東京までの時間距離が一番短いのはどこなのか—。国の試算や現行ダイヤを基に想定すると、最短で結ばれるのは意外にも小浜になりそうだ。北陸、東海道両新幹線の乗り継ぎで最短2時間37分。福井から北陸新幹線の最速型「かがやき」で向かう場合より16分早くなる。

 東京、新大阪を起点とする北陸、東海道両新幹線の大環状ネットワークの完結によって、鉄路での移動の選択肢が大幅に増える。県民のライフスタイルが変わり、大都市圏に住む人が自然豊かな本県で週末に田舎暮らしを楽しむ二地域居住も加速しそうだ。

 現在、県内から鉄路で東京に向かう場合は北方面の金沢から北陸新幹線に乗るか、南下して米原で東海道新幹線に乗り換えるのが一般的だ。

 23年春に北陸新幹線が敦賀まで開業すると、福井からは最速型「かがやき」で直通、芦原温泉と南越(仮称)からは「はくたか」と最速型「かがやき」の乗り継ぎが一番早くなる。東京までの最短時間は福井発が2時間53分で、芦原温泉発は3時間5分(乗り換え10分含む)、南越発が3時間11分(同)。ただ、敦賀からは現在と同じ米原経由の2時間51分が最速となる。

 新大阪まで全線開業した場合も、福井発と芦原温泉発は北方面から東京に向かうのが早い。一方、南越と敦賀、小浜からは北陸新幹線で京都に南下し、東海道新幹線に乗り換える方が早く到着する。

 例えば、小浜からは北陸新幹線「はくたか」で京都まで19分。乗り換え時間を10分とし、東海道新幹線「のぞみ」の最速列車に乗れば、最短2時間37分で着く。所要時間は、小浜線と特急しらさぎ、東海道新幹線を乗り継ぐ現在の半分近くに短縮される。敦賀発は最短2時間46分、南越発は最短3時間3分になる。

 東京を含む首都圏だけでなく、福井県と関西圏の移動時間も劇的に縮まる。福井と新大阪は最短55分でつながり、小浜は京都と大阪の通勤・通学圏になる。山陽、九州新幹線との直通による観光客増や県外企業の本社機能誘致など夢と可能性が大きく広がる。

 また27年にはリニア中央新幹線が名古屋まで開業する予定。37年にも新大阪まで延びると、北陸新幹線との併用で移動時間はさらに短くなる。

 ただ、これらの時間短縮は北陸新幹線の早期全線開業が前提だ。2兆700億円の財源確保に加え、沿線の地方都市に負けない観光地の整備やまちづくりが重要になる。

関連記事
あわせて読みたい