都道府県別書店登録数/福井県内の書店登録数の推移

 NTTタウンページの職業別電話帳データによると、福井県の2016年の書店登録件数は人口10万人当たり13・42件で、都道府県別で最も多かった。12年から5年連続のトップ。ただ、件数自体は106件で、年々減少傾向が続いている。同社は03年から調査しており、16年までの14年間で福井県は10回トップとなっている。

 同社は福井県の登録件数が多いことについて「福井県民は紙から情報を得ることを好む傾向にあるのではないか」としている。

 福井県の特徴として、他県に比べ、子どものころから活字に親しんでいるというデータがある。16年の全国調査では新聞を「ほぼ毎日」「週に1〜3回程度」読むと答えた小学6年生は33・5%で、2年連続全国1位。中学3年は4位で、ともに全国平均を大きく上回った。

 県教委は本年度、子どもに読書の楽しさを味わってもらうため、古典や名作を県内公立の全小中学校に巡回させる事業をスタート。朝読書や授業で活用している。

 書籍に関して今年はうれしいニュースがあった。福井市在住の宮下奈都さんの長編小説「羊と鋼の森」が本屋大賞に選ばれ、県内では早々にベストセラーの1位になった。

 県は昨年度から、編集者や有名作家を講師に迎え、小説家になる人材を育てる「ふくい文学ゼミ」を開催。本年度は高校生から40代まで20人が受講している。

 人口減や活字離れ、インターネットによる購入の影響で、書店の登録件数自体は右肩下がりなのが現状。福井県では03年比で61件減った。県ふるさと文学館の西澤弘純館長は「古里ゆかりの作家が育ち、文学に親しむ人が増え、福井県の書籍業界を再び盛り上げてほしい」と“金の卵”に期待を寄せる。

 2位は徳島県の12・70件、3位は石川県の11・59件。富山は6位、新潟は8位と北陸地方が上位にランクインした。

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