作動用のボタンやひもが付いた住宅用火災警報器。「作動しなかったら交換を」と関係者は呼び掛けている=福井市消防局

 福井市の住宅から「火災警報器が鳴っている」と消防署に通報があり、消防隊員が確認したら警報器の電池切れを知らせるアラーム音だった—。新築住宅で「住宅用火災警報器」が義務化された2006年に設置した警報器は、電池の寿命とされる10年を迎えるだけでなく、経年劣化で故障している恐れもある。県内では約1割の家庭の警報器が設置10年を迎えるとみられ、県内の各消防本部は「点検で鳴らない場合だけでなく、10年超えなら交換を」と呼び掛けている。

 火災警報器は電池残量が少なくなると「ピッ、ピッ」と短く一定間隔で音が鳴ったり、「電池切れです」などと言葉で知らせる仕組みがあり、10年未満の警報器でもアラームが鳴れば電池交換が必要。各消防本部はアラームが鳴らなくても、年2回を目安に警報器をボタンやひもで作動させ、確認するよう呼び掛けている。

 ただし、経年劣化で煙を感知するセンサー部が作動しないなど、火災時に警報音が鳴らない可能性もある。福井市消防局予防課の島田稔義課長は「故障していたり、10年を超えたりした警報器は交換してほしい。設置する際は本体側面に設置年月を書いておくと交換時期が分かりやすい」と注意を促す。

 設置義務化1年後の2007年春に県消防長会が実施した県内調査では設置率は12・8%で、当時設置されたこれらの警報器は10年を過ぎる。一般社団法人日本火災報知機工業会(東京)は、全国で約1千万台が交換時期になっているとみている。総務省消防庁がまとめた設置済み世帯の割合は、16年6月時点で福井県は93・0%で全国1位となっている。

 県内の火災状況をまとめる敦賀美方消防本部によると、警報器の設置で大事を防いだ報告例は今年12件あった。▽コンロに鍋をかけたまま外出、隣の住人が警報器の音に気付き119番通報した▽就寝中にストーブに触れた布団から煙が上がったが、警報音で起きて自ら消火した—などがあるという。

関連記事