高さ4メートルの制限がかかっている敦賀トンネル。トンネル左側に衝突したとみられる跡がある=福井県敦賀市元比田

 急勾配など交通の難所が多く、大雪時には大型車の立ち往生が多発する福井県敦賀市田結から同県南越前町大谷間の国道8号(15・5キロ)の改修に向け、国土交通省福井河川国道事務所は、同区間の問題点の洗い出し作業を進めている。防災が専門の学識経験者を交えた検討会では、急カーブの目安とされる曲線半径150メートル未満のカーブが33カ所あることなどが指摘された。

 同事務所は来春にも特に対策が急がれる範囲を選定し、のり面補強などの短期的工事やトンネル、バイパス整備といった抜本的工事の内容を決める。

 同区間の整備に向けては昨年12月に期成同盟会が発足した。今月20日には福井市の同事務所で福井大の荒井克彦名誉教授、同大学院の小林泰三准教授を交えて初の検討会を開いた。

 急カーブは、全カーブ73カ所のうち45%を占めており、道路構造令で示された時速60キロの設計速度における曲線半径の規定値を満たしていなかった。トンネルも6カ所で4・5メートル以下と建築限界の高さを満たしてないとした。

 トレーラーなど大型車両の交通量が多いことも報告された。南越前町大谷での調査では、同区間の交通量全体に占める大型車の割合は52・4%と、県平均(24・5%)や、全国平均(20・0%)を大幅に上回るとし、沿線住民らへの安全性の低下や騒音、振動が発生していることが示された。

 大雨による土砂崩れなどで通行止めも多発。2007年に敦賀市江良で20時間、13年に同市杉津で23時間にわたって交通が寸断した。これらを含め過去10年では3回の通行止めが発生している。大雨で災害が生じる危険性が高い「防災点検要対策箇所」は19カ所に上るとした。

 有識者による国道8号の検討会では、大雪時は急勾配と急カーブによって雪で立ち往生するスタック車両が多発することが報告された。

 福井河川国道事務所によると、南越前町の「道の駅河野」付近と敦賀平野の標高差は約200メートル。2006年から10年間で通行止めの原因になるなどしたスタック車両は14台に上り、勾配5%以上が続く区間では全体の3割、曲線半径150メートル未満の急カーブでも全体の3割を占めたという。

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