プールで泳ぐ児童を見守る監視員や保護者ボランティアら=7月23日、福井県福井市中藤小

 2月の大雪による財政難で、今夏中止を予定していた福井県福井市の小学校プール開放事業が7月23日、保護者ら住民有志が監視員を担う形で始まった。40校で実施予定で初日は38校から申請があった。市がPTAなど市民を直接雇用し、トラブルの責任は市が担う。一方で監視員の担い手不足や安全面への配慮などを理由に10校は開放を断念した。

 市は昨年度まで、専門の30時間の講習を受けた警備員1人を含む2人以上で各校のプールを開放。本年度は警備業者に委託せず、監視員経験者を雇用する予定だったが、財政難のためいったん中止を決めた。しかし6月定例市議会で開放を求める意見が多数上がり、住民が監視員を担える学校に限り、実施することにした。

 中藤小はPTAをはじめ自治会連合会などから約40人の監視員の担い手を確保。市主催の救急救命講習のほか、独自に講習会を開催し、救命技術を高めた。同校では例年、多い日は約200人と大勢が利用する。今回は監視員の負担を減らそうと、低学年と高学年の利用日を分けることにした。

 初日は監視員3人に加え、毎年監視を補助しているボランティアの保護者ら5、6人で児童を見守った。テントを立てて日陰をつくり、浮輪や自動体外式除細動器(AED)、救急箱、ホイッスルやメガホンを準備し目を光らせた。25分ごとの休憩時には、熱中症を防ぐため日陰に入るよう呼び掛けていた。

 同校PTAの鈴木浩幸会長(47)は「PTA以外からも協力を得られてありがたい。きちんと監視し最大限リスクを減らして開放に当たりたい」と話していた。

 開放は8月10日までの平日午後。今回のプール開放を巡っては「小規模校では平日の担い手確保が難しく開放が困難」「住民は救命の専門家ではない」などの意見が上がり、実施したくても実施できない地区もあったようだ。

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