震度4の体験で、机の下に潜り込む児童たち=2018年5月、福井県福井市の防災センター

被害予測のうち嶺北で最大震度7が含まれる福井県福井市、坂井市、あわら市、永平寺町の震度分布図。4市町が最悪の被害を想定したものを、独自に合成した(震度5強以上を表示)。

福井県による嶺北・嶺南の地震被害予測

 福井県内にも被害をもたらす可能性がある「南海トラフ巨大地震」への警戒が高まっている。海溝型地震だけでなく、6月18日には大阪府北部で震度6弱を観測する直下型の地震が発生した。一方、局地的に激しい雨が降る「ゲリラ豪雨」や土砂崩れなども全国で相次ぐ。1948年の福井地震では九頭竜川の堤防が破壊され、約1カ月後の大雨で大きな被害が出た。県内には今後、震度7の地震を引き起こす可能性が否定できない断層も存在する。70年前の「複合災害」を教訓に、地震や水害への備えを考える。

■県民3万人死傷か

 福井県の地域防災計画は最大震度7となるケースを想定しており、福井地震と同様の地震が発生した場合、最大で3万人近くの死傷者を見込んでいる。県内各市町は同計画の想定や独自調査を基に、最も被害が大きくなるケースの震度分布図を公開している。県は「発生時の危険性を知り、防災意識を高めることは、いつ発生するか分からない地震に対して重要」と訴えている。

 同計画では、1995~96年度と2010~11年度に実施した予測調査に基づき、嶺北、嶺南それぞれで最も大きな影響が出る地震の被害を想定している。

 95~96年度調査では、福井地震と同様の地震が発生した場合、福井、坂井、あわら市で最大震度7となり、冬期の夕方(午後5~6時)なら死者約4200人、負傷者約2万5100人と予測。敦賀市付近を震源とする「敦賀断層地震」が起これば、敦賀市で最大震度7、死者約1100人、負傷者約8400人と見込んでいる。

 国の主要活断層評価の公表を受けた10~11年度調査では、「福井平野東縁断層帯」と「浦底―柳ケ瀬山断層帯」が活動した場合の地震が最も大きな被害が出ると想定。「福井平野―」地震は、福井、坂井、あわら市と永平寺町で最大震度7、人的被害は冬期の早朝(午前5時)発生で、死者約2千人、負傷者約9200人と予測する。「浦底―」地震は敦賀市で最大震度7、死者約700人、負傷者約3300人が出るとみている。

 気象条件や時間帯などにより被害想定は変わってくるが、県危機対策・防災課は最大震度7のような強い地震なら深刻な被害は免れないとした上で、「揺れやすい地域に住んでいる人は、住宅の耐震補強や家具の固定といった対策を優先的に行うなど、日頃の備えを十分にしておく必要がある」としている。

 県内各市町の多くは「地震防災マップ」を作成し、ホームページで公開している。同マップを紹介する県のページ(「福井県 地震防災マップ」で検索)に各市町へのリンクがある。

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