紙芝居を通じ地震の怖さと助け合いの大切さを訴えた防災講演会=6月1日、福井県福井市の防災センター

 福井県福井市内の自治会と企業でつくる市防火委員会と市消防局は6月1日、市防災センターで防災講演会を開いた。福井地震で左腕を失いながら創作に取り組み続けた彫刻家を描く紙芝居を初披露、参加者約90人が防災意識を高めた。

 福井地震から70年を機に同委員会は、若い世代に地震の恐ろしさと災害時に助け合う精神を伝えようと、福井市の元教員加藤恒勝さんを題材にした紙芝居「片腕の彫刻家」を制作した。26歳の時に被災した加藤さんは居合わせた人に助けられ、教壇に立ち続ける傍ら彫刻作品を数多く発表した。

 講演会には保育士や公民館主事らが参加。福井テレビアナウンサーの今野真帆さんが情感たっぷりに紙芝居を朗読した。今野さんは「つらいことがあっても諦めず夢と希望を持って生きてほしい」と話し、地震の教訓を次の世代につなごうと呼び掛けた。

 また、福井高専の岡本拓夫教授が「福井の地震と地震発生時の初動対応等について」と題し講演、防災教育の必要性を訴えた。参加した放課後児童クラブ職員の寺外登紀子さん(37)は「防災グッズの工作などを企画し、親子で何が必要か考えるきっかけにしたい」と話した。

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