読書感想文を書きやすい本を並べたコーナー=福井県福井市立図書館

 ■「壊す」「はみ出す」

 三好名誉教授は「読書感想文というと『私も主人公に負けないように頑張りたい』みたいな『おりこうさん』なことを書かないとダメといったところがあるが、『大人にとって都合のいい子ども』ぶりっこした感想文は面白くない。いたずらするように、基本の枠を『ぶっ壊す』『はみ出す』ことを意識してみては」と提案する。

 例えば「心に残ったこと」を書く際、(1)感動や(2)共感について書くことが多いが、(3)違和感や(4)疑問、(5)笑いを掘り下げていく。三好名誉教授は、小学2年の国語教科書で紹介されている「お手紙」(アーノルド・ローベル)を例に挙げ「ばっかだね。かたつむりくんに頼むなんて」という「笑い」から出発し「チョウチョやヤギに頼んでいたらどうなっていたかな?」と想像を膨らましていく。

 起承転結の順番をひっくり返すのも一つの「壊し方」だ。「例えば『結』から書き出してみる。『この本を読み終えたとき、この感動は誰にも言わないで心の中にしまっておきたいと思った。だから、これから書くことは、しまい忘れた残りかすである』なんて文章は読んでみたいなと思わせる」(三好名誉教授)。

 最近はインターネット上に読書感想文のお手本を示したサイトがあり、手軽に「コピペ」することも可能だが、山本校長は「書くことは心を見つめ、自分を確かめる作業。上手な文章を書こうと思わなくていいので、自分の心のつぶやき、おうちの人と話し合ったことをもとに自分の力、自分の言葉で書いてほしい」と呼びかけている。

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