読書感想文を書きやすい本を並べたコーナー=福井県福井市立図書館

 夏休みの宿題として課される読書感想文。1冊の本をさまざまな角度から読み込み、自分の意見を持つことは、表現力や知的好奇心を養う良い機会だ。書き方のこつを専門家に聞いた。

 ■司書や書店員の助言を

 まず、どんな本を選べばよいのか。県小学校教育研究会学校図書館部会の副部会長を務める福井県越前市北新庄小の山本美由紀校長は、図書館の司書や書店員に助言をもらうことを勧める。福井市立図書館は感想文を書きやすい本を並べたコーナーを設置しており、参考になりそうだ。山本校長は「ある程度の長さの文章を読んで考えを深めてほしいが、写真に短い文章が添えられている本でも十分」と言う。

 良い感想文を仕上げるには、書く前の準備が大切だ。福井大の三好修一郎名誉教授(国語科教育)が提案するのが5色の付箋の活用。本を読みながら(1)感動(すごいなあ。偉いなあ)(2)共感(私も同感。心にしみるなあ)(3)違和感(なんか変。嫌なやつだな)(4)疑問(どうしてなの?)(5)笑い(面白い。ばっかだな)を感じたところを色分けして貼っていく。心に残った場面を思い出すのに役立つ。

 山本校長は、原稿用紙に書く前に「自分が一番伝えたいこと」「心に残ったこと」を整理するメモを作成するよう勧める。例えば「杉原千畝物語」(金の星社)ならば「ヒーローとは他の人に特別なことをした人」という「伝えたいこと」を付箋に書き、画用紙の真ん中に貼る。そのまわりに、印象的なせりふやエピソードなど「心に残ったこと」を書き込んでいく。

 感想文の書き方はいくつかパターンがあるが、山本校長が例として示すのは(1)本との出合い(2)あらすじ(3)心に残ったこと(4)なぜ心に残ったか(5)本を読んで自分の中で変わったこと―という構成だ。規定の枚数を埋めるためにあらすじをだらだらと書き連ねた感想文もあるが、山本校長は「あらすじは簡潔に。目安は5~7行」とアドバイスする。

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