高速増殖原型炉「もんじゅ」=19日、福井県敦賀市

 政府が22日閣議決定した2017年度予算案で、廃炉が決まった高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)の関連経費は、本年度比6億円(3・2%)減の179億円を計上した。このうち、本年度185億円だった維持管理費は「運転再開に向けた機器の点検などが不要となった」(文部科学省)ため15億円の減額だが、新たに廃炉準備経費として、9億円が盛り込まれた。

 福井県の西川一誠知事は「安全確保体制の構築を第一に、(運営体制の具体化など)今回の要請事項に基づき対応されるべきだ」とコメントした。

 政府は廃炉に30年、最低でも3750億円かかると試算。22年までに使用済み核燃料を取り出し、47年に解体を終える工程を示している。

 維持管理費は原子炉内に燃料が入っているため、ナトリウムの循環や機器の点検に充てられる。一方で、運転再開に向けた老朽化対策での部品交換などは必要なくなり減額となった。

 財務省の担当者は「燃料を取り出すまでの5年間の維持管理費は、年170億円前後で大きくは変わらない」との認識を示した。

 廃炉準備経費は、燃料を取り出す際に必要となる模擬燃料の製造や、燃料交換時に使用する炉内中継装置など機器の点検を行う。

 日本原子力研究開発機構のもんじゅと原子炉廃止措置研究開発センター(ふげん)関係の交付金・補助金は、本年度から2億円減り計約30億円となった。

 文科省から県や敦賀市への電源立地地域対策交付金は約21億円で、本年度比2億円増。本年度3億円計上されていた、県や敦賀市などの人材育成や産業集積化を支援する「高速増殖炉サイクル技術研究開発推進交付金」は、8年間の期間が終了したためなくなった。

 概算要求では、もんじゅの新規制基準対応として50億円を要求していたが、廃炉が決まったことでゼロ回答だった。

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