大相撲名古屋場所の三賞受賞者の記念撮影で、賜杯を手に笑顔の関脇御嶽海(中央)。左は豊山、右は朝乃山=22日、名古屋市のドルフィンズアリーナ

 7月22日に千秋楽となった大相撲名古屋場所で北陸信越の各県は郷土力士の活躍で盛り上がった。優勝したのは長野県出身の御嶽海。長野県からは初の優勝力士だ。新潟県出身の豊山が準優勝、富山県出身の朝乃山も終盤まで優勝を争い、石川県出身の遠藤も存在感を見せた、その盛り上がりの中、唯一蚊帳の外だったのが福井県。福井県は現役力士がわずか2人だけで十両以上の関取も久しくいない。47都道府県の中の相撲後進県であることは間違いない。北陸信越は野球やサッカーをはじめ各種競技が代表枠をかけて競い合っている地域。相撲は大きく人気の差がついている。

 名古屋場所は3横綱と新大関栃ノ心の早々の休場によって盛り上がりが欠けそうになった場所を北陸信越勢の活躍が支える形となった。長野県の御嶽海(上松町出身、出羽海部屋)が14日目に優勝を決め13勝2敗。来場所は大関とりの場所となった。

 御嶽海と優勝を争った豊山(新潟市出身、時津風部屋)は12勝3敗。千秋楽の両者の対戦は名古屋場所一番の熱戦となり豊山に軍配が上がった。戦後目立って活躍する力士を出していない富山県期待の星、朝乃山(富山市出身、高砂部屋)も11勝4敗と終盤まで優勝戦線に残り豊山と並んで敢闘賞を得た。石川県鳳珠郡の遠藤(穴水町出身、追手風部屋)も終盤失速したが前半戦の土俵をわかせて勝ち越した、石川県では輝(七尾市出身、高田川部屋)も前頭4枚目でがんばった。

 地元紙の報道も熱を帯びた。信濃毎日新聞は全勝で勝ち越した中日15日の取り組みを一面で扱い、優勝が現実となると連日紙面で大きく扱い優勝した21日は電子号外を出した。本紙の一面見出しも御嶽海のまわしに遭わせた紫色にした。22日の紙面は表彰式の写真で本来の紙面を包むラッピング特別紙面建てにした。

 豊山の地元新潟日報、朝乃山の地元北日本新聞も紙面やホームページで盛り上がった。勝ち越した4県の力士はいずれも大学相撲出身。豊山は遠藤と同じ金沢学院高校出身でもある。御嶽海、豊山、朝乃山は24,25歳とまだ若く学生時代から競い合ってきた。石川県の遠藤は27歳、輝も24歳でこれから北信越時代が続きそうな期待もある。

 この北信越4県の活躍に対して福井県勢は現在力士はわずか2人。十両以上の関取はゼロ。幕内力士となると28年間不在のままだ。(M)

*【Dのコラム】下 「福井はなぜ相撲不毛の地か」はD刊に掲載します

関連記事