1型糖尿病と闘いながら奮戦した啓新の上ノ山倫太朗投手(左)=7月22日、福井県敦賀市の敦賀市総合運動公園野球場

 野球を続けるために欠かせないのが血糖値のコントロールだ。毎日、食事前と寝る前の計4回、インスリンの注射を打っている。「血糖値を計って高いと追加で打つこともある」と明かす。投手として体重を増やすため、筋力トレーニング中心に鍛え、注射を打って食事も取り、7キロの増量に成功。大黒柱の覚悟は部員にも伝わっている。植松照智監督は「あいつの言うことはみんな聞く」と話す。

 この日の準々決勝は「4番・左翼」で先発出場。1点を追う八回の打席は二塁へのゴロだったが、全力疾走し、ヘッドスライディングで内野安打。盗塁も決めた。「自分の姿勢でチームを盛り上げたかった」と話す一方、登板機会がなく「投げたかった。不完全燃焼」と悔し涙を流した。

 「1年生の時は練習がしんどくて脚も疲労骨折して野球をやめたい時期もあった。でも親が支えてくれた」と上ノ山選手。父親には「病気のせいにはするな」と励まされていたという。今後も野球を続け「いずれはプロに行って同じ病気の方々に希望を与えられる選手になりたい」と誓った。

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