福井市下市町の市所有のため池に、無許可で廃棄物を投棄した地元建設業者らに撤去費用などの支払いを命じた福井地裁判決が、原告、被告とも控訴しなかったため15日、確定した。判決では、市のずさんな管理状況や“縦割り行政”に問題があったと指摘、費用の2割、約5200万円を市が負担する結果となった。多額の税金が投入されることになり責任が問われる。

 判決では、市のため池管理について「長年、地元自治会などに委ね、所有者として管理も状況報告を求めるなど現況把握もしなかった」と指摘。2007年夏ごろに市職員が埋め立てに気付きながら「組織内で、情報を共有する体制になっていなかったためか」、市として状況把握や防止する措置を講じなかったとした。

 業者の埋め立ての違法性は重大としつつ、こうした市の管理状況や組織体制が「埋め立ての範囲や量の拡大を招いた」としている。この市職員はため池を管理する農村整備課とは別の課の職員だった。

 この問題について市農村整備課では「答えられることはない」としており、具体的な改善策などは示さないままだ。

 また賠償が命じられた建設業者は13年4月に解散しており、賠償金の回収にも課題が残る。市は「顧問弁護士と相談しながら回収していく」としている。

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