元職員による不正流用の経緯を説明する西野理事長(中央)ら=14日、福井県大野市日吉町の越前信用金庫本店

 越前信用金庫(本店福井県大野市、西野浩一理事長)は14日、同市の春日支店の男性職員(35)が2011年10月から16年3月に、集金した客の定期積金の掛け金から252回にわたり計516万5千円を不正流用していたと発表した。集金した現金を一時着服、自身の金をオンラインで入金して返済する手口を繰り返していた。同信金は職員を11月30日付で懲戒解雇した。

 同信金によると、元職員は春日支店と前身のこぶし支店(14年10月に合併)で集金した市内28世帯49人の116口座の掛け金を使い込んだ。多い時では25口座の37万4千円を流用。パチンコや飲食などに使ったという。

 自身の給与やカードローンで用立てた金を月末までにオンラインで入金し、定期積金が満期になると受け取った証書の領収日を手書きで改ざんして発覚を免れていた。

 今年6月の人事異動で元職員は支店を移り、9月に後任者が回収した満期証書とオンラインの領収日付が異なっているのを支店内で発見。元職員に確認したところ流用を認めた。

 集金日とオンライン入金日の違いにより、利息分として7口座で12円の実損があり、すでに同信金が顧客に返済した。再発防止策として、証書の領収日の手書きはやめてゴム印を使い、チェック体制も強化する。

 流用金が全額返済されていることから、同信金は告訴はしない方針。代表権のある理事長と専務理事、常務理事の3人の報酬を20%減額(1カ月)、常務理事2人の報酬を10%減額(同)とする処分を行った。本店で開かれた記者会見で西野理事長は「信用を第一とする金融機関でこのような不祥事を発生させたことを遺憾に思う」と謝罪した。

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