二○○四年八月、死傷者十一人を出した関西電力美浜原発3号機の蒸気噴出事故で、県警捜査本部の業務上過失致死傷容疑による一連の捜査が終結。福井地検との最終協議に入ったことが十四日分かった。年明けにも同容疑で、同社の補修担当職員ら関係者数人を立件する方針を固めたとみられる。

 国内原発史上最悪の事故を受けた捜査は、発生から約二年半で重大な局面を迎える。

 調べでは、職員らは事故直前の○四年七月、大飯原発1号機の配管で減肉を確認。その後の美浜3号機の調査でも減肉を発見したにもかかわらず、事故防止に向けた措置をしなかった疑いが持たれている。

 捜査本部は事故後、関電美浜発電所などから押収した会議録、点検記録など約一万点の資料分析を進めるとともに、関電社員や関電子会社の日本アーム社員ら関係者数百人に対する事情聴取などを進め、福井地検との協議もさらに密にするなど立件に向け全力を挙げてきた。

 事故は○四年八月九日、美浜町の関西電力美浜原発3号機のタービン建屋で放射能を含まない二次冷却水の配管が破裂し、高温高圧の蒸気が噴出。定期検査の準備中の下請け検査会社「木内計測」の作業員五人が死亡、六人が重軽傷を負った。配管が点検リストから漏れて一九七六年の運転開始以来、二十八年間一度も点検されず、水流で配管内側が削られる減肉減少が進んだのが原因だった。