福井市の免許自主返納者数と支援制度利用者数

 高齢者の運転免許証の自主返納を促すためバス回数券配布や、タクシー運賃を割引する福井市の支援制度の利用が増えている。
 10月末時点で利用は170件で昨年1年間の約2・5倍になり、市は12月補正予算案に追加の事業費を計上した。高齢者の事故が全国で相次ぐ中、新たに啓発事業を計画し「返納をさらに後押ししたい」としている。

 市地域交通課によると、市人口の高齢者(65歳以上)割合は11月1日時点で約28%。昨年市内で起きた交通死亡事故11件のうち、高齢者が過失の重い第1当事者となったのは5件だった。

 市は2012年度に支援制度を設けた。当初は住民基本台帳カードの交付手数料を免除、昨年度は抽選で30人に5千円相当の市特産品をプレゼントした。本年度は、返納者全員に2千円分のバス回数券配布のほか、75歳以上の場合、市が発行する返納証明証の提示で、タクシー運賃が1割引きになるサービスを新設した。

 新制度がスタートした4月以降は支援制度の利用は10月末時点で170人となり、昨年1年間の67人を大きく上回った。これを受け市は12月補正予算案で130万円を計上した。利用増について担当者は「返納窓口や回覧板で制度が周知された。内容を充実させたことも大きい」としている。

 市内の返納者数は、11年は47人で昨年は377人。今年は10月末時点で400人を超えた。増加の要因について同課は「警察などの啓発活動の成果。全国的に事故が多発していて、関心が高まっているため」とみていて、支援制度の充実で、さらに返納が進むことを期待している。

 運転に不安を感じていても、返納に踏み切れない高齢者も多いとみて、啓発映像を制作し出前教室などで使うほか、ショッピングセンターでの催しも計画している。「周囲から返納を勧めてもらえるよう、家族にも啓発していきたい」としている。問い合わせは市地域交通課=電話0776(20)5138。

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