久々子湖と水月湖を結ぶ浦見川を走る三方五湖レークセンターの遊覧船(福井県美浜町提供)

 三方五湖の遊覧船を運航している福井県美浜町の「三方五湖レークセンター」が12月末で休業することが5日、分かった。施設を所有する町は事実上の撤退とみている。現時点で再開のめどは立っていない。

 同日開かれた町議会一般質問での兵庫賢一議員の質問で分かった。

 同社の遊覧船は日向湖を除く4湖を1周40分で回る。久々子湖と水月湖を結ぶ浦見川の美しい景観や、カモやサギなどの野鳥を見ることができ、町の人気観光スポットの一つになっている。

 三方五湖には、別に遊覧船を運航しているレイククルーズが同県若狭町にあり、水月湖と菅湖で運航している。レークセンターが休業した場合、三方五湖の遊覧船運航は両湖のみとなる見通し。

 同社は、遊覧船を運航していた福井鉄道の関連会社が撤退したことを受け2002年、町民が出資し設立、業務を引き継いだ。町は施設を買い取り、お土産品などの物販・飲食ブースについては、地元商工会や観光協会、町漁協でつくる「若狭美浜物産振興協会」を指定管理者として運営を委託している。町は同ブースについて縮小を含め見直しを検討する方針。

 同社が運航して以降の年間客数は05年度に7万8642人を記録していたが、年々減少傾向にあり、昨年度は3万6158人にまで落ち込んでいた。同社の橋本春義社長(74)は「東日本大震災以降、売り上げが厳しく赤字も続いていた。こういう形になって残念だが、諸般の事情が許せば再開したい」と話している。

 山口治太郎町長は一般質問の答弁で「五湖の遊覧は嶺南、県にとっても大きな観光資源。継続のため広い視野で検討を進めていきたい」と述べた。

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