コシヒカリの後継と位置付ける新品種に選定された「越南291号」=2日午後、福井県庁

 福井県は2日、2018年から本格生産・販売する福井の新ブランド米・ポストこしひかりの品種が「越南(えつなん)291号」に決まったと発表した。西川一誠知事とJA県5連の田波俊明会長が同日、福井県庁でそろって会見し、日本穀物検定協会による食味官能評価で、コシヒカリや近年注目される全国のブランド米を超える高い評価を得たことを説明した。

 越南291号は開発過程で用いる系統番号。「越南」は福井県農業試験場が開発したことを示し、1949年の1号開発以来、291番目の系統を意味する。来年以降、店頭などで表示される名称は今月20日から来年1月末まで全国公募し、本年度内に決める。

 福井県発祥のコメ「コシヒカリ」の後継と位置付けるポストこしひかり開発は2011年度に始まり、候補は昨年度までに4種類に絞られていた。

 県農業試験場が今年5月に作付けし、9月中旬に収穫した4種類の食味について日本穀物検定協会に評価を依頼。越南291号は「100人中70人が基準米よりおいしい」とする評価値0・70を得た。他の3種類は二つが0・63、一つが0・61だった。

 西川知事は、越南291号の特長として「口に広がる優しい甘さ」「絹のような白さと艶(つや)」「粒感と粘りの最高の調和」の三つを挙げた。田波会長は「今後はわれわれが、しっかりと市場に出していくことが大事になる」と述べた。

 県は品種決定を受け、本年度中に全国に売り込んでいくためのブランド化戦略をまとめる。17年度には農林水産省に品種登録を出願し、本格生産・販売に向けた試験販売を行う。

 ポストこしひかり決定品種の食味評価値0・70という日本穀物検定協会の報告を、県の関係者は喜びと驚きを持って受け止めた。というのも全国のブランド米を代表する山形県の「つや姫」(2006年産)の0・5強、来年の本格デビューに向け試験販売中の新潟県の「新之助」の0・55(14年産)を、大きく上回る高評価だったからだ。目標とする「日本一のブランド米」へ、この高い食味を全国の消費者に届ける情報・販売戦略が鍵となる。

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