運転免許証の自主返納を促すポスター=9月9日、福井市東体育館

 全国で高齢ドライバーの死亡事故が相次ぐ中、今年の福井県内高齢者(65歳以上)の運転免許自主返納は10月末現在で1281件となっていることが分かった。福井県警運転免許課によると、2010年の高齢者の返納は344件だったが、14年は1005件、15年は1351件と年々増加。今年は過去最多だった昨年を上回るペースとなっている。

 30日の福井県議会代表質問で、田村康夫議員(県会自民党)が「県警は運転に不安がある人には免許の返納を勧めているが、本県は車が生活の足として欠かせない。高齢運転者対策を強化していく必要がある」と質問。猪原誠司県警本部長が返納が増えている状況を説明した。今年の自主返納は合計1313件で、このうち65歳以上が1281件だった。

 これまで県警は自主返納や運転経歴証明書の交付事務を平日のみに行っていたが「今年7月から、運転者教育センターでの日曜免許更新の際にも、(事務を)行えるよう制度を拡充している」と答えた。

 一方、高齢者が公共交通機関を利用しやすい環境づくりに向け県は、鉄道やバスの低床車両の導入や駅のバリアフリー化、市町のコミュニティーバス運行の財政支援を行っている。県内市町では、永平寺町など4町がすべての高齢者に、他の13市町は運転免許を返納した高齢者に、コミュニティーバスの無料乗車券やタクシー利用券などを配布しているという。山田賢一総合政策部長は「県としては高齢者の移動を地域で支えるという観点に立ち、市町などとともに公共交通の見直しを進めたい」と述べた。

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