販売終了となる青春18きっぷの常備券(赤券)を手に入れ笑顔の鉄道ファン=1日、福井県大野市朝日のJR九頭竜湖駅

 12月1日午前5時半ごろ、JR越美北線の九頭竜湖駅(福井県大野市朝日)に約20人の行列ができていた。お目当ては、JR各社が年3回、期間限定で発売する「青春18きっぷ」のうち、ごく一部の駅でのみ取り扱われてきた「常備券」。台紙がピンク色の“レア物”として「赤券」の呼び名で鉄道ファンの人気を集めてきたが、今回で発売終了となった。貴重な同駅発売分の最終30枚は、15分で完売した。

 18きっぷは全国のJR線の普通、快速列車の自由席などに1日乗り放題の割引切符(5日分で1万1850円)。赤券は「みどりの窓口」がない駅でも購入できる18きっぷで、JR西日本管内の36駅とJR四国管内の一部の駅でのみ特別販売されてきた。福井県内では九頭竜湖、今庄、南条、森田、春江、丸岡の6駅の販売。

 通常の18きっぷは、発券機を使い通常の切符と同じ台紙で発行されるが、赤券はピンク色の紙の台紙に印字。駅ごとに販売枚数も限定とあって、鉄道ファンに珍重されてきた。

 この日は年3回の発売のうち、冬季(1〜31日)の初日。九頭竜湖駅では窓口が開く午前5時45分を前に、県内だけでなく東京や埼玉、群馬などからもファンが続々と集まった。一番乗りは長野県安曇野市の自営業の男性(47)で、前日の午後5時から並んだという。

 赤券の中でも同駅発行の赤券は、ファンにとって「ローカル線の終点で貴重」「駅名がカッコイイ」と人気。大野市の団体職員木下大悟さん(34)は「20年来、毎シーズンこの駅で買っていた。なくなるのは寂しい」と惜しんでいた。

 このほか今庄、森田駅などの発売も即日完売した。

 JR西日本金沢支社は終了理由を「当該駅では他の割引切符を扱っておらず、特例の常備券も終了することになった」としている。

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